東海道で唯一の脇本陣の遺構を持つ静岡県舞坂宿脇本陣に行った感想
静岡県浜松市の旧東海道舞坂宿(舞阪宿)には、脇本陣の建物が修復して公開されています。
本陣は二川宿、草津宿に残っていますが、脇本陣の建物は珍しいです。では中はどうなっているのか?早速行ってみます!
まずは舞阪宿への行き方を説明します。電車でアクセスする場合、最寄り駅は静岡県浜松市のJR弁天島駅です。駅から脇本陣までの距離は約1・2km。所要時間は約20分です。
車でアクセスする場合は近くにある駐車場を目標に行くと良いです。
館内に入ると奥行きが長いです!また6畳、8畳の部屋がいくつか部屋がありました。
特徴的なのが廊下が畳ということ。普通、木ですよね。
これはこの奥にある上段の間へ向かう廊下なのですが、大名など身分の高い人が利用する宿泊h施設ということで、この畳廊下が採用されたとのこと。
そして上段の間。大名などの部屋です。一段高くなってます。二川宿本陣にも上段の間がありましたが、脇本陣にもあったという貴重な証拠です。
これは関札(せきふだ)といって、大名や公家など身分の高い人が宿泊する時、宿場の入り口や本陣の前に掲げた札です。
現代でいうと、ホテルや旅館の前に【●●御一行様】とホワイトボードや黒板の長細いもので表示されますね。アレです。
ちなみにこれは霊艦寺宮(りょうかんじのみや)という光格天皇の養女の関札。
これは湯殿(ゆどの)といって、現代で言う風呂のこと。沸かして湯船に浸かるタイプではなく、大きな桶にお湯を溜め、体を洗い流します。
舞阪宿脇本陣には、庶民が使う木製の下湯殿(しもゆどの)と、身分の高い人が使う漆塗りの上湯殿が展示してあります。部屋も別なんです。
茗荷屋は脇本陣でしたが庶民も泊まれる旅籠(はたご)でもあったので2階へも行くことができます。
2階は2部屋あって、片方の部屋に江戸時代の駕籠が展示してありました。大名や身分の高い人達が乗ります。ホンモノを間近で見た感想ですが思ったより小さいです。
当時の平均身長は男性で160cmという説もありますが、裸で乗る訳ではなく、何枚も重ね着の着物です。それで乗るとかなり窮屈そう。
窓にも工夫があり、中から外は見えやすいのですが外から中は見えにくくしてあります。つまり建物の中は暗く、外が明るいのですね。
舞坂宿脇本陣の所要時間は約20分もあれば一通り見ることができると思います。
私の感想ですが、現存の脇本陣として貴重なものを見ることができると思います。個人的に印象深かったのは、畳廊下、2つの湯殿、そして本陣みたいな上段の間です。
街道ウォークをする時、他の宿場、本陣や旅籠を見学する事もあるので、この3つはチェックしておくと参考になります。